エロスの饗宴/ Feast of Eros
「しかもウェーバーもこのエロスの饗宴と無縁ではなかった。彼はグロースとエルゼの子ペーターの父親代わりになるが、エルゼ*との友情は続き、1910年ヴェニスで関係を結んだ。これは五十年間秘められていたのである。さらにウェーバーはスイスのアスコナで、フリーダ・グロースの次の愛人、アナーキストのカールが捕らわれた時、釈放のために働いているのである。」
上山安敏 『神話と科学』 岩波書店(1984)、pp.224-225、「Ⅴ 精神分析と社会科学」、「エロスの饗宴」、より
「妻のマリアンネ*はハイデルベルクで婦人解放運動にたずさわっており、ウェーバーとは女性問題が論じられていた。エルゼは、ウェーバーの下で国民経済学の博士を獲得し、カールスルーエで工場の監督官として女工の権利を守ることをバーデンから資格づけられた女性第一号である。」 同上、p.221
*マリアンネには、Ehefrau und Mutter in der Rechtsentwicklung (1907)等のフェミニズム関連の自著もある。(ブログ主)
本日、友人と飲んだ。ま、気の早い忘年会だ。話のネタは、 Max Weber 。その際、上の記述を思い出したのだが、書名、著者名が曖昧だったので、こちらのblogネタに流用した次第。別に他意はなし。 Weber が女弟子と寝ようと、それがどうした、っていう感じ。上山も非難がましく言ってるのではなく、一つの(興味深い)事実を述べているだけ。
私にとっての Weber は、邦訳で理解する限り、私を助けてくれる巨大な tool box に過ぎない。それ以上でも、それ以下でもない。日本の Weber 学の水準は、ドイツに比肩するんだろう。なにせ、ドイツで刊行中の Max Weber-Gesamtausgabe の何分の一かは、日本における売り上げが占めるとか。この学に携わる研究者人口が知られる。ただし、 Weber 学の存在そのものには、冥界の Weber も苦笑すると思う。なぜなら、Weber 学者は、Max Weber の運命を知ることに忙しいが、Weber の意図は己を含む人類の運命を知ることだったからだ。私の願望は彼よりはささやかなもので、近代日本の運命を知ることにある。願わくば、 Weber尊師の先例の如く、日本の歴史からそれにふさわしい分析道具を構成し、それで合理的に日本の歴史を解釈し直し、日本の歴史的運命のより深い理解に到達したいものだ。
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