1)【動画】メッシ3ゴール!バルセロナ×バレンシア [09/10] 2010年3月14日
■メッシの2点目
この試合、メッシのハットトリックでバルセロナの一方的試合のように見えるが、実はそうでもない。そもそも試合が動いたのは後半から。メッシがドリブルでバレンシアDF陣を切り裂いた1点目が56分。その10分後には、バレンシアのFWジギッチがセンターサークルあたりから絶妙のタイミングで飛び出し(無論オフサイドなし)、ほぼゴール正面でバルサのGKバルデスと1対1を作り出していた。この決定機でジギッチが決めていれば、試合は振り出しに戻り、その後どうなっていたかはわからない。ま、確かに名手バルデスが狡猾で、ジギッチの股抜きを予想して、隙を見せて股抜きを誘いながら、ジギッチが注文通りバルデスの股を狙ってきたところをまんまとシュートを足で弾いてしまったのは、う~むという感じだ。が、それにしてもペナルティエリアのほぼ正面で、エリアに入ってすぐのところ、バルデスとの対人距離も余裕があったのだから、フェイントを入れさえすれば、一発でバルデスの体勢は崩れ、あとは無人のゴールに流し込むだけだったはず。それが出来なかったことが、このゲームの方向を決めてしまったと思う。69分のバレンシアMFマドゥロのメッシへのファウルと退場も、ジギッチの得点があれば、無くて済んだものかもしれない。この日のバレンシアの戦犯はジギッチだろう。
ま、それはいい。とにかくメッシの2点目。左サイドのアンリからサイドチェンジの長い正確なパスがメッシに届く。この時点で、バレンシアDFラインは3人揃っていた。そしてメッシにはバレンシア左SBが迫る。メッシはこのロングパスに対する見事なトラップで、まずアプローチしてきたバレンシア左SBを置き去りにし、得意の右から中央への切れ込みながらのシュートをゴールファーサイドへ狙いすまして打ち込んで2点目。この日のアンリは前半にもメッシへ決定的なラストパスを送っていたし、コンディションも徐々に上がっている様子。このメッシのゴールは、なんと言っても、アンリからのサイドチェンジのロングパスを受けたトラップでほぼ決まり、だろう。つくづく攻撃的なボールコントロールの基本はトラップだと再認識した次第。
2)【動画】バルセロナ×シュツットガルト[CL] 2010年3月17日
■メッシの2点
11分のメッシのゴール。ヤヤ・トゥーレから、ハーフウェーライン少し敵陣に入った、中央よりやや右寄りでパスを受けたメッシ。またしても大好きな右から中央への切れ込み。シュツットガルトDFラインの前をやや平行気味にドリブル。そこに敵DFが密集して来るが、ゴールポスト左の正面あたりまで切れ込むと、満を持してズドンと左足を振りぬく。ボールはまっすぐ飛び、ゴール左上隅に決まる。大柄で屈強なシュツットガルトDFが4人も密集してきたのだから、ゴールをはっきりと視認してるとも思えないのだが、ドンピシャでゴール枠にシュートを打てているのは、ゴールの位置・方向を体が覚えているからか。
60分のメッシ2点目。右サイドを駆け上がるペドロ。ゴールライン付近まで持ち込み、ここでマイナスのパス。それをダニエウ・アウヴェスが巧に右足ヒールを使って横に流し、ゴールほぼ正面で待ち構えていたメッシへ。メッシはゴールを背にしてボールを受け、ゴールに対し平行にニ、三歩左へ移動しつつ、左足を振り抜き、ゴール。その間、ゴールは全く見ていない。体全体の感覚でゴールの方向を認知できているからだろう。お見事。それにしても、お膳立てたダニエウ・アウヴェスのヒールパスが格好よかった。
ついでいうと、89分にボージャンがゴールしているが、これは、センターサークル付近からの絶妙のイブラヒモヴィッチのスルーパスを受けてGKとの1対1を制していれたもの。イブラのアシスト能力の高さを示した。この場面は、全く、バレンシアのジギッチと同じ。ジギッチはしくじり、ボージャンは決めた。同じバルカン出身だけど、この違いはなんだ?
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