Marx と Weber の日本的受容
最近、柄谷行人が下記のような書評を出した、と知人からご教示頂いた。
書評:マックス・ウェーバーの日本 [著]ヴォルフガング・シュヴェントカー - 柄谷行人(哲学者) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
柄谷は、《ウェーバーが日本で広く読まれたのは、Marx を補強するものとして Weber を受容した強力な思想家たちがいたからであって、「ウェーバー研究者」のおかげではない》と概略述べている。この評言は妥当だろうか。
それを検討するために、材料として下記のような年表を作ってみた。私の感想は近日中に(2)のかたちで公表する予定。
西暦 | 和暦 | Karl Marx | Max Weber | 日本、西欧 |
1816 | 文化13 | 河竹黙阿弥 | ||
1817 | 文化14 | 島津久光 | ||
1818 | 文政元 | 誕生 | ||
1819 | 文政2 | 阿部正弘 | ||
John Ruskin | ||||
1820 | 文政3 | 清水次郎長 | ||
1841 | 天保12 | 学位論文「デモクリトスの自然哲学とエピクロスの自然哲学との差異」 | ||
1843 | 天保14 | ユダヤ人問題によせて | ||
ヘーゲル国法論批判 | ||||
ヘーゲル法哲学批判序説 | ||||
1845 | 弘化2 | ドイツ・イデオロギー | ||
フォイエルバッハに関するテーゼ | ||||
1847 | 弘化4 | 藤田東湖「弘道館記述義」 | ||
1848 | 弘化5 | 共産党宣言 | ||
1852 | 嘉永5 | ルイ・ボナパルトのブリューメル18日 | ||
1859 | 安政6 | 経済学批判 | ||
1861 | 内村鑑三 | |||
1864 | 元治元年 | 誕生 | ||
1866 | 慶応2 | 内藤湖南 | ||
福沢諭吉「西洋事情」 | ||||
1867 | 慶応3 | 資本論第1巻 | ||
1875 | 明治8 | ゴータ綱領批判 | ||
1881 | 明治14 | 牧師・小崎弘道「近世社会党ノ原因ヲ論ス」日本で初めてマルクスの名が紹介される | ||
1883 | 明治16 | 没 | ||
1889 | 明治22 | 学位論文「中世における商事会社の歴史」 | ||
1904 | 明治37 | 社会科学の「客観性」 | 堺・幸徳訳「共産党宣言」平民新聞 | |
プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神、連載開始 | ||||
1905 | 明治38 | プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神、連載完了 | 夏目漱石「我輩は猫である」 | |
1906 | 明治39 | 北アメリカにおける教会と宗派 | ||
1907 | 明治40 | 山川均「マルクスの資本論」 | ||
1909 | 明治42 | 古代農業事情 | ||
1913 | 大正2 | 理解社会学の二、三の範疇について | ||
1916 | 大正5 | 世界宗教の経済倫理序説 | 河上肇「貧乏物語」 | |
儒教と道教 | ||||
中間考察 | ||||
ヒンドゥー教と仏教 | ||||
1917 | 大正6 | 古代ユダヤ教 | ||
社会科学における価値自由の意味 | ||||
1919 | 大正8 | 職業としての学問 | ||
職業としての政治 | ||||
一般社会経済史要論 | ||||
1920 | 大正9 | 没 | 高畠素之訳「資本論」第1巻 |
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