ふたつの思考法:創造と論理 / Two ways of thinking: creativity and logic
知識とは、「こと」であれ「もの」であれ、膨大な数の多様な対象 objects が、それより少ない数の何らかの範疇 categories の箱に分類されている状態だと考えられる。だから「知る knowing」ということは、どこからかやってきた対象を、どの箱かに入れて整理することだとみなせる。
すると、「創造する create」とは、何らかのやり方で、これまでの手持ちの箱(categories)の他に、新たな箱(a new category)を作ってしまうことだ、と考えることができる。
新たな箱が創出される機会、あるいはプロセスは2つある。
①外からやってきた対象を、ある知識の体系の既存の箱に入れようとして失敗するとき。全ての箱(n個)を調べて、この新対象を入れようと試みたところ、どこにも入れることが出来ない。そこで最終的に(「不明」という箱に入れずに)、新しい箱(n+1個目)を作りそこに入れてしまう時。
②ある知識の体系を見渡したとき、例えば箱C(の一部)と箱P(の一部)が実は同じカテゴリーと見なせると考えた時。この時も、既存のカテゴリーの数nのほかに、n+1個目の新しい箱を作成し、箱Cの一部objectと箱Pの一部objectをそこに移動することになる。
以上、二つ。
さて、上記の思考実験からすると、創造(想像)というのは、新しい箱(a new category))を作成することであり、論理というのは、あるobjectと他のobjectを同定する(identify)ことである、と考えられる。
この2つの思考は密接に関連はするが、働きとしては全く別のことだと考えられるだろう。論理(同定)には、鋭い感覚と持久力が必要となる。創造には、新しいcategoryを作成する勇気と名づけのセンスが必要となる。
とまで書いたところで、本日の考える資源が尽きた。いつになるか分からないが、後編へ続くこととする。
| 固定リンク
「知識理論(theory of knowledge)」カテゴリの記事
- 混沌から知識を紡ぐ/ Spinning knowledge out of chaos(2025.12.15)
- 翻訳は文明の界面である――言語の非対称性と「意味の生態系 meaning ecosystem」(2025.11.08)
- Der Mensch kann nicht aus der Sprache heraustreten (Ausgabe Oktober 2025)(2025.10.29)
- Humans Cannot Step Outside of Language (October 2025 Edition)(2025.10.29)
- ひとは言葉の外に出られない(2025年10月版)(2025.10.29)
「学習理論(learning theory)」カテゴリの記事
- GPT-5 は雑誌記者を不要にする / GPT-5 will make magazine reporters obsolete(2025.08.29)
- Communication Between Honne (an ulterior motive) and Tatemae (principles)(2025.05.04)
- 愚かな勉強法と賢い勉強法/ Stupid, or Smart Study Methods(2024.04.22)
- Failure is a part of learning / 失敗は学びの一部である(2022.11.12)
- 心の扉の開き方/ How to open the door to the heart(2022.05.05)
「Creativity(創造性)」カテゴリの記事
- Warum wende ich mich der Geschichte zu?(2025.05.19)
- Why Do I Turn to History?(2025.05.19)
- Bricolage and theory of resources(2025.04.16)
- ドアを閉じる学問とドアを開く学問/ The study of closing doors and the study of opening doors(2024.10.27)
- 有田焼のマグカップ/ Arita porcelain mug(2024.04.25)


コメント