コロナ禍は肉食文明への報い / COVID-19 is a reward for carnivorous civilization
疫病(伝染病、感染症)は、元来、牧畜文明圏のものです。
天然痘はウシのウィルス、インフルエンザはブタ・ニワトリのウィルスです。家畜が元来の宿主で、それが遺伝的変異でヒトに感染し、大流行します。従いまして、キリスト教圏、イスラム教圏、華北文明圏は、歴史的に疫病の発生源となっています。また、それらは〔小麦+肉食〕文明圏とも重なります。米食はタンパク質を含みますが、麦食は含まないので、動物性タンパク摂取が必須だからです。
逆に、稲作〔米食+漁業〕文明圏は、水が豊かです。すなわち、稲作文明圏は、家畜への必要性が低く、水が豊かで沐浴の習慣があるため、牧畜文明圏に比較すると、歴史的に「疫病」の発生源になることはあまりありませんでした。当然に、飼料用牧草地の開削のために、森林を焼き払う必要もありませんでした。つまり、地球砂漠化にも責任はかつては極小でした。近代西欧が「近代」を主導したため、近代文明は、世界中が「パン+肉=ハンバーガー」文明となったことになります。現代日本(=長州維新政権の末裔)は欧米の下僕として、列島史上、最大の家畜保有数となっています。ポスト近代は、脱肉食文明でなくてはなりません。コロナ禍は、ある意味でその報いです。
| 固定リンク
« 水と資本主義 water and capitalism | トップページ | 大奥フェミニズム(1) Ooku feminism / Political power of Great Interior in Tokugawa Japan »
「西洋 (Western countries)」カテゴリの記事
- 「産業革命」の起源(1)/ The origins of the ‘Industrial Revolution’(1)(2024.11.08)
- 比較思想からみた「原罪」(peccatum originale/original sin)| Original Sin from the Perspective of Comparative Thought(2024.10.31)
- 対米英蘭蒋戦争終末促進に関する腹案(昭和十六年十一月十五日/大本営政府連絡会議決定)/Japan's Plan to Promote the End of the War against the U.S., Britain, the Netherlands, and Chiang Kai-shek 〔November 15, 1941〕(2024.06.02)
- LILIUM: ラテン語によるアニソン/ LILIUM: The anime song written in Latin (2)(2023.11.28)
「感染症/インフルエンザ」カテゴリの記事
- 高1数Aの使い道(新型コロナ感染症へのアプローチ)/Consider COVID‑19 using high school mathematics(2)(2022.10.07)
- 高1数Aの使い道(新型コロナ感染症へのアプローチ)/Consider COVID‑19 using high school mathematics(1)(2022.10.03)
- 国家による「生」の選別=優生保護法(2022.03.20)
- 欧米的合理主義のなかに内在する不合理は何に由来するのか(2)(2022.02.05)
- 新型コロナ(COVID-19)対策の基本的変更を表明したボリス・ジョンソン英国首相/ British Prime Minister Boris Johnson announces fundamental changes in the fight against the new Corona (COVID-19)(2022.01.21)
「生活史 (History of Everyday Life)」カテゴリの記事
- ドラード和世陀:日本の カサ・ミラ〔2〕/ Waseda El Dorado: Casa Milà, Japón〔2〕(2023.09.20)
- 沢田マンション:日本の カサ・ミラ〔1〕/Sawada Manshon: Casa Milà, Japón〔1〕(2023.09.19)
- 日本の若者における自尊感情/ Self-esteem among Japanese Youth(2)(2022.09.28)
- 現代日本における「貧困」ー国際比較/ Poverty in Contemporary Japan: An International Comparison(2022.09.26)
- 菊池寛「私の日常道徳」大正十五年一月(1926年)(2022.06.26)
コメント