ぼくらはみんな生きている/ We are all alive
『アンパンマン』の原作者、やなせたかしは、「昭和」の人間なら誰でも知っている、ある名曲の作詞を1961年にしています。
動画1は、アマビコヤスデ、動画2は、フルーツコウモリとのことです。
手のひらを太陽に(1961年)
作詞 やなせたかし/作曲 いずみたく
ミミズだって オケラだって アメンボだって〔1番〕
トンボだって カエルだって ミツバチだって〔2番〕
スズメだって イナゴだって カゲロウだって〔3番〕
みんな みんないきているんだ
宇宙誕生から137億年。地球誕生から46億年。生命誕生から38億年。哺乳類が誕生したのは2億3000万年前、人類が誕生したのは、20万年前。
地球はこの46億年間、大変動を繰り返し、その度に生物も大絶滅の危機に瀕してきました。生物群たちは、38億年間、しぶとく生き残ってきましたが、ずっと継続して同じ種が生きながらえている事例は存在しません。ということは、いつか人類(ホモ・サピエンス)も生物種として絶えるときが必ずきます。ま、そんなことを言わなくとも、太陽の寿命は100億年で、現在、46億歳ですから、あと50億年もすると、太陽の半径は現在の100倍になり、赤色巨星として、内惑星の水星の軌道を飲み込みます。地球は煮えたぎり生命は存続できなくなります。太陽の恒星としての終わりが地球上の生命のおわりであることはほぼ間違いないところのようです。
現存する生物種は、少なくとも300万種。過去に現れ消えた生物種もそれに劣らない、といわれていますので、おおざっぱですが、これまで地球上に登場した種は、ざっと300万×2=600万種とします。すると、この生物600万種は、地球という舞台において、38億年継続してきた出し物「生命の物語」の出演者といえるでしょう。舞台ですから、当然、主役も脇役もいるでしょうが、この脚本のないドラマでは、主役も、脇役も固定されておらず、時にそれが大幅に入れ替えられ、この舞台から降りる役者(=絶滅種)もいれば、new faceの役者(=新種)もいた、ということになります。
600万種という爆発的な「役者(=種)」の多様性は、どう考えればよいでしょうか。私は、これは生命という動的システムの可能性を示していると考えています。地球上には、私たちが「あっ」と驚くようなやり方で生存している生物がいます。そして過去にもいたでしょう。それぞれの種が、それぞれの生存戦略で survive しています。そのひとつひとつが、地球史というドラマで活躍する「役者」の個性を表しています。むしろ、擬人化して、生物種相互に自分の「生存戦略(生き方の流儀)」を主張していると言い換えてみると、より明確になり面白いと思うのですが、いかがでしょうか。
そして、ホモ・サピエンスも、(地球史ドラマのごく一部でしかない)20万年間、自分の流儀で生きてきましたし、今後もそうであらざるを得ません。ホモ・サピエンスという役者が「大根役者」か「名優」かは、少なくとも50億年後には白黒つきますので、あまり、宇宙史、太陽系史、地球史上に、みっともない事績は残したくないものです。
非常に優れた古生物学の動画がありました。下記。ご参照まで。
【古生代の年代記】カンブリア紀大爆発からペルム紀まで! - YouTube
あれだけ多かった三葉虫は、なぜ全滅したのだろうか? - YouTube
21/09/11:カナダのバージェス頁岩地帯で5億年前の巨大新生物を発見 - ART+LOGIC=TRAVEL [旅を考えるweb]
Hallado el fósil de un depredador gigante extinguido hace 500 millones de años - YouTube
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