« 現代数学におけるお国柄(仏・独・英・露・米・日)/ The national character of modern mathematics (France, Germany, England, Russia, America, Japan) | トップページ | Language as an Interface 〔Revised on 20250302〕 »

2025年1月16日 (木)

世界人口の推移(19世紀以降)/ Trends in the world population (since the 19th century)

Worldpopulation180021001_20250116135801
上図は、File:World-Population-1800-2100.png - Wikimedia Commons 様から拝借しました。弊ブログの background color が紫のためとても視認しにくいので、マウスポインタを重ねてクリックしてください。明るく鮮明で大きなグラフが出てきます。それを見ながら弊記事を読んで頂けますと助かります。
 このデータから明らかに読み取れることは、下記の3点です。

1.「産業革命」と評される19世紀の工業化に伴う、人口増加トレンドは、1920年までは同じ。
2. 1920年から、1940年までトレンドが若干上向く。
3. 1950年から全く異なる増加トレンドに移行し、それは21世紀現在まで継続している。

なにしろ、1920年代、つまり第一次世界大戦(スペイン・インフル期)までは、世界推計人口は20億人台です。そこからの急激な増加傾向は、さすがに、進化上の fitness の変化では説明できません。

この傾向は、人類の熱資源が、石炭系から石油系に切り替わったことに明らかに相関している、と言えます。そしてこの関係は、相関関係だけではなく、因果関係だと私は考えます。従いまして、熱資源として石油の供給に異変がおこれば、因果関係通り、世界人口のトレンドにも異変が起こることになります。いまのところ人類は、石油、天然ガスという、液体/気体状の炭化水素系熱源以上の効率の良い、制御の容易な熱源を持ちません。そして、どう楽観的にみても、この天与の資源が無限に地下に埋まっているとは考えにくい。そうであれば、論理的に考えて、世界人口が百億まで鰻登りに増加するとは思えませんし、もしそのような事態に接近するなら、むしろ地上に地獄絵が出現するのではと、私は恐れます。

だいたい、宇宙ロケットは、炭化水素系資源が無ければ射出できません。炭化水素系資源が枯渇するならば、宇宙旅行は夢に終わるしかない。宇宙人類学は、想像力ではなく、空想力の産物というべきでしょう。残念ながら。

|

« 現代数学におけるお国柄(仏・独・英・露・米・日)/ The national character of modern mathematics (France, Germany, England, Russia, America, Japan) | トップページ | Language as an Interface 〔Revised on 20250302〕 »

歴史と人口 (history and population)」カテゴリの記事

Peak oil」カテゴリの記事

コメント

そういえば、中国・韓国が出生率が低いのですが、これが「過酷すぎる受験勉強・受験競争」が、「たくさんの子供は要らない」下手したら「子供は要らない」って精神にさせるようです。

政治史と思想史の視点から、トランプ現象を分析します(伊藤貫)
https://www.youtube.com/watch?v=M1WlsTJSiwk

文化や学術の社会における発達は、それに個々人にそこそこ負荷がかかるので、それに適応する人を大量には育成できない。

意外とこれをうまいこと応用したら、「人口の流血や殺りくの無い抑制」が可能になるかもしれません。

中国て「福禄寿」で「子だくさん万歳」の国でも「少子化」になるのだし、韓国もその影響があるのに・・・意外と有効な気もします。

投稿: 遍照飛竜 | 2025年1月17日 (金) 11時20分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 現代数学におけるお国柄(仏・独・英・露・米・日)/ The national character of modern mathematics (France, Germany, England, Russia, America, Japan) | トップページ | Language as an Interface 〔Revised on 20250302〕 »