社会科学方法論 / Methodology of Social Sciences

2024年11月19日 (火)

20世紀におけるドイツ「概念史」とアメリカ「観念史」の思想史的比較 / A historical comparison of the German “Begriffsgeschichte” and American “History of Ideas”of the 20th century

以下の質問をChatGPTに実行し、下記の回答を得ました。こういった問題設定をあまり見かけたことが無いので、ご参考になれば幸甚です。


「20世紀における、ドイツの Begriffsgeschichte(概念史) グループと、米国の History of Ideas(観念史) グループの知的交流の有無、そして、相似点と相違点、21世紀から見た思想史学上のそれぞれの評価をおしえてください。」

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2024年10月20日 (日)

柳田国男「實驗の史學」昭和十年十二月、日本民俗學研究/ Yanagida Kunio, Experimental historiography, 1935

 過日、年中行事ともいうべき、ノーベル賞の報道がありました。今年こそは、日本人受賞者がいるか、という、ま、オリンピックの金メダルの数を競うのと同じ、ナショナリズム的競争心の然らしむところなのでしょう。一方で、ノーベル「経済学」賞と通称されるものもあります。正式名称は、「アルフレッド・ノーベル記念経済学スウェーデン国立銀行賞」といいまして、自然科学のノーベル賞とは全く別物ですし、この賞のおかげで、「経済学」が物理学なみの「科学性」を獲得したのか?、といえば勿論そうではないでしょう。

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2024年9月16日 (月)

リア・グリーンフェルド『ナショナリズム入門』2023年11月慶應義塾大学出版会/訳:小坂恵理,解説:張 彧暋〔書評①〕

※詳細目次は本ページ最下段をご参照ください。

◆難しい書
 本書は、《入門 Introduction》と書名にありますが、内容的に、超領域的、高度で、難解な著作です。抽象度が高く、対象への方法論(approach)を厳密に定式化したうえで、理論的に行論が進みます。

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2024年8月13日 (火)

塩沢由典『複雑さの帰結』1997年、の「解題集」

本書は、戦後日本の社会科学書のなかで、最も創造的、innovative な成果の一つです。その内容には、知識論(Knowledge theory)、人間行動論、習慣論(habit theory)も含まれ、人文学(主に理論哲学)にも影響を与えずにはおきません。従いまして私も本ブログにて幾度か論じているのですが、それにも関わらず出版社品切れとなっています。仕方が無いので、塩沢氏の他の著作のように文庫化されることを願いつつ、デジタルリソース化を弊ブログで試みることにしました。無論、著作権が存在しますから全文をデジタル化できません。

ただ、塩沢由典氏が単行本として論文集を編む際、収録論文の終りに大抵「解題」なる著者自身によるコメントが付されます。これは読者にとり、極めてありがたいものです。何故なら、執筆のいきさつ、執筆動機、論文集発行時現在での自己評価、補遺等を含むものだからです。この「解題」が丁度よい文量で各章に付随しています。これをデジタルリソース化してその全容を可能な限り多くの人々に知ってもらおうと計画しました。

いずれ、すべての各章「解題」を弊ブログに掲載する予定ですが、とりあえず、今回は、本書の中心論文である「複雑さの帰結」(1993年)の「解題」をupしてみることとします。

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2023年10月25日 (水)

Rose petals in the canyon

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'Writing, I said to a friend, is like dropping a stone into a deep well and waiting for the splash. No, he replied, it is like dropping a rose petal into the Grand Canyon and waiting for the bang'. (1)

Now, this is how I could throw in a single petal, too. Let's wait for the explosion slowly, shall we?

 May 2004
                                          Hokari Minoru(保刈 実)

(1)  Greg Dening, Readings/ Writings, Carlton, Vic.: Melbourne University Press, 1998, pp.xix-xx
※Minoru Hokari passed away in Melbourne on 10 May 2004, a few days after this book was drafted. (Ochanomizu Shobo editorial department)

Above,
 Minoru Hokari, Radical Oral History - Historical Practices of the Australian Indigenous Apolligini, Iwanami Gendai Bunko/ Academic 380, Iwanami Shoten, 2018, pp.314-315, 'Afterword by the author'.
Adapted from.

The above was taught from
Koji Ogawa, What is World History - For "Historical Practice" -, Iwanami Shinsho, Series Historical Synthesis wo Manabu (3), Iwanami Shoten 2023, p.32,.

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峡谷に薔薇の花弁を

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「・・・・。私は友人に、書くということは、深い井戸に石を落として、水しぶきが聞こえるのを待っているかのようだ、と言ったことがある。だが友人は、それは違うと言う。彼によれば、書くということは、グランドキャニオンにバラの花弁を落とし、爆発を待っているようなものだ、と。」(1)

さて、僕もこうして、一枚の花弁を投げ込むことができた。ゆっくりと爆発を待とうではないですか。

 2004年5月
                                                      保刈 実

注(1) Greg Dening, Readings/ Writings, Carlton, Vic.: Melbourne University Press, 1998, pp.xix-xx
※保刈実氏は、本書脱稿から数日を経た2004年5月10日にメルボルンにて逝去されました。(御茶の水書房編集部)

以上、
 保刈実『ラディカル・オーラル・ヒストリー —オーストラリア先住民アポリジニの歴史実践—』岩波現代文庫/ 学術380, 岩波書店2018年、pp.314-315, 「著者によるあとがき」
より、引用しました。

〔引用者註〕上記は、小川幸司『世界史とは何か   ―「歴史実践」のために—』岩波新書, シリーズ 歴史総合を学ぶ③、岩波書店2023年,p.32,より教えられた。

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2023年2月 8日 (水)

弊ブログ主のインタビュー記事、第2弾(2023年2月)

 弊ブログ主(renqingこと、上田悟司)のインタビュー記事が、前回 同様、『風餐UNPLUGGED』11号、に掲載されました。雑誌目次は本記事後半に掲載しました。 もしご関心をお持ちいただけるようなら、下記、編集部(連絡先メール・アドレス)までお問い合わせください。

問い合わせ先
風餐編集部(府川さん) logos380@qd5.so-net.ne.jp

※今回の弊インタビューのテーマは、複雑系経済学、です。


 追記しますと、本
誌中の、「OIL, WATER and ROCK Dominic Berry」は、西欧人による関曠野(英文)としては世界初(?)のものではないかと思います。ご関心を頂ければ幸甚。

※正誤表(2023/02/14)頁はすべて本誌。
p.45  〔誤〕塩沢由典プロフィール「中央大学商学部教授。現在に至る。」
        〔正〕塩沢由典プロフィール「中央大学商学部教授。2015年同退職。現在に至る。」
p.47  〔誤〕上田「この理論は塩沢さん、谷口和久、盛岡真史の三人が」
        〔正〕上田「この理論は塩沢さん、谷口和久、岡真史の三人が」

※塩沢由典氏のHP上(短信・雑感欄)で、お褒めの言葉を頂戴しました。ご参照頂ければ幸甚。
塩沢由典公式ホームぺージ(新しいPortal: 2021年11月から)

 

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2022年3月25日 (金)

《知識の進化》と《進化の知識》:「ノイラートの船」と「進化のブリコラージュ」

 「ノイラートの船 Neuraths Schiff / Neurath's Ship」についての、日本語による簡にして要を得た説明は、岩波哲学・思想事典(1998年)の、野家啓一のものだと思います。そこではこう紹介/要約されています。

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2022年3月16日 (水)

Plato is our friend, but we are not Plato's friends /プラトンは我々の友だが、我々はプラトンの友ではない

The following article is an English translation by DeepL Pro of a past article on our blog, 「我々は過去へと関わるが、過去は我々に関わらない: 本に溺れたい(20161119)」. We felt that the title of the previous article was confusing, so we have changed the title of this English article to this one. Just in case.

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2022年2月 4日 (金)

欧米的合理主義のなかに内在する不合理は何に由来するのか(1)

末木剛博『東洋の合理思想』2021年11月15日法蔵館文庫

 

 本書は、法蔵館から出版された同書単行本(2001年3月20日刊)の文庫版です。その単行本も、改訂増補新版で、元の本は下記です。

 末木剛博『東洋の合理思想』1970年8月16日講談社現代新書No.235

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