吉田健一(Yoshida, Kenichi)

2016年12月12日 (月)

英作文教育は無駄である

 私はまともに操れる外国語は一つとしてない。だから、生粋の日本語話者として考えてみる。

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2012年11月20日 (火)

才能とは「苦労すべし」という贈与である/ Talent is a gift that says, "You must struggle"

他人ひとの才能を羨んではならない。なぜなら、才能とは苦労と責任を義務付けられたやっかいな贈与 gift だからである。

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2012年5月 4日 (金)

宇佐美貴史に関するある予言

 3年前に、宇佐美貴史の今の苦境を予言しているかのような記事があった。

 心配なのがこのチーム、このカテゴリーでは敵なしで、才能を持て余している感のある宇佐美の行く末だ。例えば、ビジャレアルのエグレンやブルーノといった選手のマネジメント業務に携わるスカウトのファクンド・エレファン氏は宇佐美についてこういう話をしてくれた。
「タカシがスーパーな選手なのは間違いないし、彼ほどのタレントは欧州でもそうはいない。ただ、すでにこの年齢で彼は手を抜いてプレーすることを覚えてしまっている。それは70%、80%の力でプレーしても十分通用するからだ。一流の選手になるためには、18歳前後の年齢で100%ではなく110%でプレーし続ける必要がある。もし今のようなプレーぶりが1年、2年と続けば危険だ。日本で彼が110%の力を出せないのであれば、早く欧州に来た方がいいだろう」
スポーツナビ | サッカー|日本代表|欧州のスカウトが見たU-17日本代表と宇佐美(2/2)

 十代のうちに、欧州有力クラブのスカウトたちにこれほど評価された選手は宇佐美以外に日本にはかつていなかったろう。それだけに、上記の指摘がズッシリと重くのしかかる。簡単にいって選手としての成長が止まっているわけだ。フットボーラーとしての素質ではなく成長可能性を考えたとき、香川真司と宇佐美貴史と現状の違いに合点がいくし、宇佐美と家長昭博や浦和レッズ・ペトロビッチ監督にイングランドでプレーしていても不思議ではないと言わしめたタレント前田俊介の類似性も気になるところだ。

 

 オーバー・エクステンションな状況で努力し続けること。これ以外に潜在能力を顕在化させる(成長させる)方法はない。

 

吉田健一の中島敦評

 

「・・、叉かういう打てば冴えた音を發しさうに思へる程緊密に言葉を配置した文章を書くものが、その為にどんな苦労をするかは察せられるが、その苦労をすることが出來るものにとっては文学はさうした作品以外のどのようなものでもない筈である。」
吉田健一『作者の肖像』(吉田健一著作集、第16巻所収、1980集英社)

 

 宇佐美や家長、前俊とは、《その苦労をすることが出來るもの》だと思うのだが・・・。

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2006年2月19日 (日)

藤原正彦 『国家の品格』 新潮新書 2005年(9/最終回)

 藤原氏は、人間は二種類いる*、と信じているらしい。引いてみよう。

p.83**
「・・・。過去はもちろん、現在においても未来においても、国民は常に、世界中で未熟である。したがって、『成熟した判断が出来る国民』という民主主義の前提は、永遠に成り立たない。民主主義にはどうしても大きな修正を加える必要があります。」

p.83
「・・・。真のエリートというものが、民主主義であれ何であれ、国家には絶対必要ということです。この人たちが、暴走の危険を原理的にはらむ民主主義を抑制するのです。」

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2005年5月10日 (火)

マンスフィールド短編集(新潮文庫1979)

 この短編中に、「パーカーおばあさんの人生」という一編があります。私はこの小品を読むと決まって最後は涙でテキストが読めなくります(鼻水も出てティッシュで取るのが忙しい)。

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2005年5月 8日 (日)

吉田健一の中島敦評/ Kenichi Yoshida's review of Nakajima Atsushi

「・・、叉かういう打てば冴えた音を發しさうに思へる程緊密に言葉を配置した文章を書くものが、その為にどんな苦労をするかは察せられるが、その苦労をすることが出來るものにとっては文学はさうした作品以外のどのようなものでもない筈である。」
吉田健一著作集第16巻、p.274所収、1980集英社

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